No.54 (1999/06/11 23:49) title:弟さんへのオススメ :-)
Name:ジョニイたかはしさん
あと、描けないのは社会の狂気じゃなくて、(自分の身の回りにない)社会の正気、ではないかと。
えーっと、描けないのは、「狂気」じゃなくて、「社会」というつもりで書きました、私は(^^;。何度か言っていますが、あの小説には「新井素子」しかいないのではないかと。その「新井素子」しかいない世界に、異なる個人が多数存在する「社会」が成立しようがなく、「社会的な狂気」など書けるはずがないのでは、ということです。
どうも『チグリスとユーフラテス』には、色んな考え方をする人がたくさんいるということがずっぽり抜けているような気がします。「新井素子」的世界では、「新井素子」が納得していさえすれば成立することも、読者という「新井素子」以外の脳味噌が読めば矛盾だらけで突っ込みどころ満載ということになってしまう。
これは以前お話したような気がするんですが、例えば、惑星ナインの人間が原因不明の不妊により滅びようとしている、というあの舞台設定です。ナインへの移住にあたっては大量の人工子宮が利用されたにもかかわらず、絶滅しようという状況で使用されないということになっている。それはナインの人々の不妊の原因が人工子宮にあるのではないかという推測がナイン社会に蔓延しているため、ということなんですが、ナインの人々の全部が全部、その「推測」(一応不妊の原因は不明なんだから(^^;)を真に受けてしまうだろうか(反語)と、読者的には思うわけですな。
そんな推測を頭から信じず、なんとかして人工子宮を使おうとする人間もいるでしょう。どうしても生殖が不可能なのであれば、ひたすら延命する方向に向かうと思うし。また、過去の、不妊が発生する前の冷凍睡眠人間があれだけいるにも拘わらず、それをただ単にルナの遊び友達用にしか使わないというのも納得いかない。人口が減り続け、逼迫した状況で、冷凍睡眠施設を維持し続ける「だけ」だったのだろうかという疑問も残る。クローンを作ったり、不妊の人間の生殖細胞と掛け合わせたりとか、もっと有効で当り前な利用方法があったでしょう。だとすれば、冷凍睡眠人間を強奪して利用しようとしたりする人も当然現われると思うし、そこいらへんは書いてしかるべきだったのでは。自分たちが滅びた後の唯一の希望だったとしたら、マリア・Dのような妊娠不可能な世代(状況)の人間は不要だと思うし、それを維持するコストを考えると、なんで生かしているかな?という気がする。実際妊娠可能な特権階級がプー太郎で暮らして行けるほどに、大量の不妊の非特権階級が存在したはずなんだから、安穏とそんなことしていられるかなあとか。
なんか、枚数の関係で割愛したといようなことではなく、"「新井素子」的人工子宮をなぜ利用しないかの説明"に納得しない人間がさもいないような世界であるような感じがするのですよ。でも、読者は「新井素子」じゃないから、「新井素子」にだけしか通用しない説明をされても、それでは小説として広く読ませることを放棄しているのでは、とすら思ってしまう。なので、「新井素子」だなーと思うことに価値を見出せる人は、あれで納得も行くのかもしれないですが、新井素子ファン以外には全然駄目なのではと思うのです。
多分、そこらへんのことを全部置いておいて、テーマだけ評価するというのは、新井素子に何らかの思い入れのある人以外には難しいと思うなあ。
=>つづく
友達にビショップの『樹海物語』を手に入れたのだが、という話をちらりとしたときに、ビショップって誰?と言われた。私もよくわからずに「えーっと、『逆転世界』の……」と言ったのだが、後で考えたら『逆転世界』はビショップじゃなくてプリーストだよ!!<『逆転世界』は既読。ということで、私のうろ覚え間違いの連想形態の一部が明らかになった事件でした。
というのは前振りで。そういう事があったりして(笑)、ネットで調べると面白いらしいし、お譲りする前に読んでしまおうかと思っている今日このごろ、友達に付き合って買い物に出た先で、同じくビショップ『焔の眼』が400円だったので購入してしまった。
他に『世紀末キッズのためのSFワンダーランド―SFで遊ぶ!(別冊宝島)』も700円で買った。1988年ということで、10年前の本なんだが、これが結構笑えてよい。
ネットアイドル・ケララちゃん(図書館で読んでみたら、すんげー面白かったです)大活躍な今的には小田嶋隆「SF者たち」がトレンディかも。私も半可通だし。
ほかにも「新感覚SFファンロールプレイングゲーム TROUBLER(とらぶらあ)」というTRPGのルールがのっていて、その"大学入試"の"私立K大学"に注目。
W大と並ぶ私学の雄ですが、W大とは対照的に、この大学には、都会育ちの良家のボンボンが集まっています。当然授業料も高いので、知性とともに、かなりの財力がなければ、この大学に入ることは難しいでしょう。そういう大学ですから、SF研のメンバーも、金にあかせて高価な本を買い集める人間ばかりです。
割と強烈に誰かさんを……、ああ、神林のサインをもらってもらった大恩人様にそんなことはとても申せませんわ!! ほほほほほほ。
で、どうでもいいのだが、残間浩章「将来の稀覯本予想」に、ビショップ『樹海伝説』とル・グイン『ふたり物語』の最近転売用で何の気なしに買った本が並んでいたりして(^^;。両方とも別に稀覯本というような値段じゃなかったぞ。『ふたり物語』は100円だったし……、って、え、、本当は高いの?(^^;
それと、Kちゃんお勧めの三原順『X Day』と、その隣にあった『三原順傑作選'80s』を各350円。実は三原順は初読。古本バイト時代に友達が『はみだしっ子』にはまっていたのは知っていたが、『'80s』の「ロングアゴー」を読んだだけで、借りれば良かったと後悔(;_;)。よかー。
本を1冊読むまで日記を更新しないというのはどうだろう?<割とマジ。
今日の新庄の敬遠を打ちにいってサヨナラはかっこい〜〜(;▽;)。スポーツニュースはしごしちゃった。<ちなみにアンチ巨人(笑)。
複数のHTML&テキストファイル内を一括置換 TextSS。あと1週間早く、日記の形式変更前に見つけていればなあ、楽だったかもしれないのに〜(;_;)。って、そんなに大変ではなかったんだけどね(^^;。でも、なぜかエディタを3種類同時に立ち上げてしていたんで、それよりは早かったかも。
地元・大阪府池田市の第三セクター・プロバイダWOMBAT(*1)がケーブルテレビインターネット接続サービスをはじめたらしい。こうして徐々に電話線からは離れていくんでしょうか? いや、ケーブルの方がいいっすよ、断然!
行き帰りの電車の中で、『樹海伝説』96ページまで。さあ、風呂入ったらパソコンを消して読むぞ。
その前に三原順の『X Day』かも……(^^;。
みのうらさんの日記6/12で、6/12「新井素子の社会」がリンクされて、4/1以来のアクセスバブル。そのわりにカウンターがまわっていないのは、トップページにリンクされているわけではないからですね(^^;。ということで、Read Me!も関係なし。
カップリングの話は、Mlで勇さん(=>『チグユー』感想)も書いてましたが、私もそう思うです。
以下、MLでの私の発言(=>ログ。そのうち消えると思う)より。
Sun, 25 Apr 1999 Subject: [book:09660] Re: チグリスとユーフラテス地球から「国家」というものがなくなり、宇宙開発がすすみ、他惑星に移住し、植民し、栄え、衰退していくという歴史を経ているはずなのに、価値観が変わっていないことが全く当然のことのように書かれているのが、非常に変だと感じました。うーん(--;。
一応、人工子宮を忌避するに至ったということは書かれていましたが、もっと死にもの狂いになっても良かったのではと思いました。生き延びるための意志があまり感じられないというか。「必死になんとかして生き延びようと死にもの狂いに努力を重ねたのだが、結果として滅びてしまった」という風ではなく、ただ漫然とだらだらしていたら、最後の子供が生まれちゃったよ、みたいな(^^;。作中で「こうなってしまったのだ」と語られる歴史に対して、何かもっと努力しろよ、と常に突っ込みながら読まざるをえなかったので、全然物語に入り込めませんでした。
それこそ強制的にカップリングするとかは、当然のこととしてやってしかるべきだと思うんですよ。1章で、マリアが不妊であるということが確定すれば、夫のゼウスともども特権階級から降りなければならないというようなことが書かれてありましたが、不妊の要因がどちらにあるかわからなくても、別のカップリングをすれば子供が生まれるかもしれないという可能性は十分にあるのですから、夫婦がそろって降格ということもなかろうと。まあ、アカリの章でも思ったのですが、「夫婦を離す」ということは選択肢として最初から「ない」ものなのかなあ?
Web上で大人気の本が、個人的に全然ダメというのはこれに始まったことではないけれども(=>恩田陸、北村薫)、どうして書評家はこれを誉めるんだろう? どうして山本周五郎賞候補なの? ……、それとも、こういうことを気にせずに目を瞑って読めというのだろうか?('-') 難しいなあ。
=>つづく
『樹海伝説』108ページまで。全然進んでいないのは、『X Day』を読んでいたからですね(--;。さ、今日こそは〜(~^T)g。
『樹海伝説』120ページ。
……。
いかんぜよ〜(;_;)。なんだかんだいって、昨夜も読めなかったんだよう。し、しかももしかして引き渡し期限が今週末に迫っていたりする!? うきゃー。
ああ、なのになのに、図書館から藤本由香里『快楽電流』河出書房新社なんか借りてきちゃったよ! いや〜ん。これ、ある意味、女性版『もてない男』だと思うんですけど、違う? ってまだ『麒麟館グラフティー』関連をちょろっと眺めただけなんですがね、あああ、それより『樹海』だってばよ。つーか、パソコン消せよ!
だいすけさんの6/15にあったこと。うーん、私が日記を付けるのは、平たく言ってしまえば、一人で部屋におってもつまらんからですな。家族と一緒に暮らしていたり、学生時代みたいに2階に友人がいたりしたら、「きーて、きーて、今日ねえ('-')」とどうでもいいようなことをおしゃべりできるのに、今はそれができない。私が道に迷ったからといって、筋煮込みを焦がしたからといって、わざわざ電話するわけにもいかないしね(;_;)。<寂しい女なのか、私は(^^;。だからどうしても、だらだらと身辺雑記してしまうのだった。う"ーん、よくない。
ところで、だいすけさんの今日の連鎖からリンクされていたあいかんは良いっす。毎日がけらえいこ(^^;。ただのおのろけだと死ぬけれども、なかなか読ませます。とりあえずSFファンもジルごっこを読め<嘘。
複数のHTML&テキストファイル内を一括置換 TextSSを使ってみた。というのも、私がここんところずっと、『はみだしっ子』を『はみだしっこ』と打っていたからである。まあ、最近のことだから1999006.htmlの中で置換すればいいようみみえるけれども、元ファイルは1日1ファイルなので、ものは試しと使ってみたのだった。
おお、なるほど、ボタン一つで置換してくれたぞ。2個所(2ファイル)だけどな……。あと、1個所半角カナも見つけて修正してくれた。割と便利かも。
有里さんの日記6/15をうけて、さらに『チグリスとユーフラテス』の話。
東南アジア(数百キロしか離れていない)では、ゴキブリ(あるいは、それに似た昆虫)を食べます。以前フジテレビ『ど〜なってるの』の「馬鹿亭主」か何かの特集で、「東南アジアに単身赴任していた夫が、その地のゴキブリ料理にはまってしまい、日本でもゴキブリを食べて困る」というのがとりあげられていました。まあ、あちらでは一応加工したゴキブリを売っているわけで、日本で台所にいるゴキブリを煎って食べるのはさすがに衛生的によろしくないとかいうような話でした。
で、おっしゃる通り、日本でも、つい最近まで(数十年かのスパンです)イナゴを食べていた。今だって蜂の子を食べる。残念ながら(^^;私は未食ですが。なのに、何百年も未来、何光年だかの先にある、地球とは隔絶された星で、ぼろぼろと子供が餓死している状態で、ゴキブリといっしょに炊いてしまったご飯をあそこまで忌避するかなあ。そもそも、私たちがゴキブリを忌み嫌う原因は何なんだ? 見た目の気色悪さとか、病気を媒介するとか、そういう認識って不変の(普遍的な)ものなんだろうか?
今から長く長く隔たった時間と空間の先、私の人生では辿りつけない見たことのないどこかなのに、ここ数十年の間でも変化を繰り返してきたはずの、常に変化し続けている、その一 瞬、たった「今」だけの、しかも日本の都会のごくごく限られた狭い地域の価値観が、社会の趨勢を経て、時間や世代の壁を乗り越えて、土地の気候植生に関わりもなく、ただそのまま有り続けるのか。やっぱり、このお話は本当に新井素子の価値観が支配した狭量な世界のものでしかない。それが私たちの感覚と近いがために(いや、普通に食うと思うけど、そういう状態なら)、受け入れがたいほどの違和感を生んでしまう。時間的にも(過去、開拓時代には食べたかもしれない)、空間文化的にも(星の各地に広がった開拓民のどれかは、虫を常食していたかもしれない)あるべき広がりが、書かれる前に否定されているというか。すんげー、スケール小さすぎ。
その点では、「俺SF」としては、ごめん、違う……(^^;。見たことのない果てしない未来を、たどり着けない遥かなどこかを、こんな狭い価値観で縛ってほしくない、というか、そういう広がりを私は「SF」に求めているんだろうなあということが、逆説的に判ってきたりした。全然サイエンスでもフィクションでもなくて、本当にこれは私の感覚的「俺SF」なので、本当にいい加減なものですが。これって、センスオブワンダー? 違うってカ?(;_;) ともあれ、このスケールの小ささというのは、文体云々以前に、致命的だと思うなあ。
#ちなみにこの点では、『鼻行類』(*1)は、モロ「俺SF」(^^;。
まあ、「新井素子」のお話なんだからそれでいいと言われれば、それまでなんですが(^^;(よよ……)。でも、それで山周はないような気がするよう(;_;)。推したのは山田太一?(*2)
ついでに、今回『チグユー』と山周賞を争い、獲得した重松清『エイジ』ですが、ありゃ、上手いのが災いしている典型例だと思うです。抑制しすぎ(^^;。テーマとストーリーの兼ね合いを考えると、それなりにベストな展開なんだけれども、それを重視したがために、エンターテインメントとしては今一つ盛り上がりにかけるんだよなあ。よく書評にある「上手すぎて駄目」というのを、よくよく実感できた1冊。あー、ちなみに単行本版よりも新聞版の方が私は好みです。余計なところがなくて。
あ、某掲示板で、前回山周ノミネートは『定年ゴジラ』と書いてしまいましたが、『ナイフ』の誤りでした(その前に『見張り塔から、ずっと』が候補にあがったこともある)。すみません。『定年ゴジラ』は直木候補ですね(^^;。これは近年の本の中では一番いいと思うんだけれども、まだ「上手い」が先に立っているような気がする。大変かも。
参照=>ナゾベームとは何か? 関連本に『ヤンの棲む島』が入っていない。
どうも腹の具合がおかしい。悪い、んだけれども、どうもおかしい。ちょっと下痢気味なのだが、どう考えてもこれは危機的な下痢なのに、全然トイレに急ぐようなことがない。なので、全然切迫感がわいてこないのだが、これはちょっと酷い下痢じゃないかなあ。お腹も全然痛くないんだけど、そういう状態が気がつけば1ヶ月弱続いているのだ。やばい。今日からラクトーンを飲もう<カフェオレすすりながら<をい。
で、全然危機感がないので、今日は図書館に行った後に、以前100円割引券をもらった香月(*1)にいってしまった。朝スパゲティを食べたきりで、5時ごろだったんだが、つけ麺を食べて、気分が悪くなる。あまり好みじゃなかったし。一応それでも残さずに食べて、店を出ると、自転車の前輪がパンクしてる〜。全然そういう兆候がなかったのに、なんか怪しげ。刺されたんじゃないだろうかと思いながら、自転車屋に持っていくと、パンク修理が立て込んでいて30分ほどかかるといわれた。まあ、自転車が治らんことにはどうにもならんので預けてお買い物。滅多に来ない商店街だったので、古本屋とかをまわったりしていたのが、心持ち腹が痛くなってきた。でもそれほど大変な状態にはならなかったけど。食料品も買い込んで自転車屋に受け取りに行くと、後から後からパンク修理依頼が入って、おじさんはてんてこまい。きくと、みんな前輪だよ〜!? やっぱりどっかのアホが刺しているんじゃないのか〜(--;。
起床9時半。ベッドに入ったまま、MTさんからお借りしたあさりよしとお『ワッハマン』9〜11巻を引っ張り出して、読む。=>白炭屋の[JUN]さんの感想
スゴカッタっす。アレにはものの見事に騙されてしまいました。うぎゃー、すごく痛い……(;_;)。悲惨さ大爆発。ラストまで読んで、その見事さにちょっと涙を流しつつ、部屋にある『ワッハマン』を全て(1〜3、5、7、8)ひっくり返して確かめてみると、ああ、最初からきちんそうと書かれている。でも完全に騙された。見事に騙された。こういう騙され方は、気持ちいいぞ。
うーん、とにかく上手い。これだけシリアスな展開でも、きちんとギャグを盛り込み、しかもはずさない。「さるぼぼ」なんかがいい例で、シリアス最高潮のシーンで笑いをきっちりとりつつ、なおかつ、彼等のどうしようもない無力感・やりきれなさを表現している。確かに安産の神様でも何にでもすがりたい気分だよなあ。しかも可愛いぞ、レミィ!!
でもって、オヤジがとにかくカッコいいしさ。はー。長沼もいいけど、梅田もいいよ〜。ジジイのマッド・サイエンティストな笑みもぐっと来たぜ。あさりよしとお、素晴らしいよ(;_;)。
確かにこれは印税払う価値アリっす。残りの巻だけでも定価で買うかなあ。割引の図書券を買いに行かないと……<をい。こういうのを読むと、猛烈に「すごい読書」をしたくなるんだが、身体がついてこないのが悲しい。
それはそうと、やっぱり『ラヂオマン』読みたいよ。『カールビンソン』も終わらせて欲しかった。
んで、結局『ワッハマン』ショックから解放されたのは、午後2時すぎだったのでした(^^;。