ざぼんの皮 2002年 02月


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Feb.23,2002 (Sat)

『SFが読みたい!』中短篇SF

 17日佐藤哲也『ぬかるんでから』bk1/amazon.co.jp】について。

 林さんから回答。ありがとうございます。腑に落ちました。

 ちなみに10作中で読んでいるのは、藤田雅矢『ぬへこ』と谷口裕貴「獣のヴィーナス」のみなのでした。

殊能将之『鏡の中は日曜日』講談社(2001)

鏡の中は日曜日「鏡の中は日曜日」 殊能 将之
サイズ: 18cm 発行: 2001/12 価格: ¥820
ISBN4-06-182222-5
『かくて閉幕――名探偵、最後の事件! 歪(いびつ)な館、梵貝荘(ばんばいそう)の惨劇。名探偵の死にざま。 鎌倉に建つ梵貝荘は法螺(ほら)貝を意味する歪な館。主は魔王と呼ばれる異端の仏文学者。一家の死が刻印された不穏な舞台で、深夜に招待客の弁護士が刺殺され、現場となった異形の階段には1万円札がばらまかれていた。眩暈と浮遊感に溢れ周到な仕掛けに満ちた世界に、あの名探偵が挑む。隙なく完璧な本格ミステリ!』

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 『黒い仏』bk1/amazon.co.jp】に続く、石動とアントニオ物。この人の本は、なんだか安心してしゅるしゅる読める。

 多分私はいわゆる「館モノ」ミステリーを1本も読んだことがないし、ミステリー好きというわけでもないので、作中作の謎解き部分(【……駄洒落見立殺人?……】)に大受けしたんだけれども、ミステリー者的には笑うところなんだろうか? メタ。

 相変わらず簡単に騙された(喫茶店で吹き出してしまった)ので、結構満足。

 ところで、石動・アントニオ物3作に必ず「体が悪い男を介護する美女」が出てくるのが気になる。脳内イメージキャラ(殊能将之の小説はなぜか漫画絵)の持ち数が少ないと、毎度同じような人が出演して来るから気になるのだった。

畠中恵『しゃばけ』新潮社(2001)

しゃばけ「しゃばけ」 畠中 恵
サイズ: 182 x 128cm 発行: 2001/12 価格: ¥1,500
ISBN4-10-450701-6
『江戸の大店の若だんな一太郎は17歳。一粒種で両親から溺愛されているが身体が弱くすぐ寝込んでしまう。そんな一太郎を守るべく、手代に身を替えた犬神・白沢、屏風のぞきや小鬼が身の周りに控えている。ある夜、ひとり歩きをした一太郎は人殺しを目撃してしまう。あやかしたちの力を借りて下手人探しに乗り出すものの…。心優しい若だんなと妖怪たちが繰り広げる愉快で不思議な人情推理帖!第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。』

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 2001年第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞(選評)。

 とても可愛いお話でした。でも、かなり物足りない印象。

 年がら年中臥せっている薬種問屋の若旦那・一太郎が、取り巻きの妖怪を操って奇怪な殺人事件に挑むベッド(布団)・ディテクティブ物ってのが、大まかに言えば大筋なんだが(多分)、人がころころ殺される割には迫力がないし、顛末も予想通りだし、最後の対決もあっけなかった……。

 柱となるストーリーが牽引力不足なのに加えて、周辺の事柄が、見事なまでにことごとく置き去りなのはなぜ!? お春は? そもそも【一太郎はどう思っているの】?ってところからして、なーぜーこーれーでーひっぱらないーーー!? 松之助もいなくても関係ないような存在感……(「一太郎」という名前の無神経な神経質さが浮いている)。妖怪との因縁(?)についてもあっさりしすぎだし、ああ、全体的に軽すぎる。

 文章も、軽い。それが悪いとは言わないし、はずむような雰囲気がとてもいいんだけれども、時々人称が「一太郎」になったり、「若旦那」になったりするのが気持ち悪かったり、視点が唐突に変わってしまうのも、意図的なんだろうが、卑怯が唐突にすぎる。

 全体的にほのぼのしていて、可愛らしいんですよ。素直で、人を疑うことを知らない、屈託がない小説なんだと思う。ただ、もうちょっと自覚的になって欲しい。方向性は嫌いじゃないので、次回作に期待。

エリック・ガルシア『さらば、愛しき鉤爪』ソニー・マガジンズ(2001)

さらば、愛しき鉤爪「さらば、愛しき鉤爪」 エリック ガルシア (著), Eric Garcia (原著), 酒井 昭伸
サイズ: 148 x 105cm 発行: 2001/11 価格: ¥860
ISBN4-7897-1769-0
『おれの名前はヴィンセント・ルビオ。ロサンジェルスが根城のケチな私立探偵だ。つまらない仕事のかたわら、謎の死を遂げた相棒アーニーの死因を探っている。そんなおれを「委員会」がけむたがっているのは承知の上だ。 ところでおれは、人間じゃない。人間の皮をかぶり、人間にまぎれて暮らしているヴェロキラプトル―恐竜だ。ああ、それにしても昔はよかった…。 世界中で熱狂の渦を巻き起こしたハードボイルド恐竜ミステリー、ついに登場!』

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 もーーー、バカ!

 読んだのは年始か。すんごく好きだ。

 恐竜が人間の被り物をして、人間の振りをして、人間にまざって生きている社会という設定がもうバカ。この被り物ってのが、割とすぐにファスナーが壊れていそうだし、見るからに窮屈そうだし、シャワーを浴びたりすると脱がなきゃならないし、絶対にバレバレという感じなのに、やたらと人間に露見しないようにこだわる戒律がナイスバカ。だいたい大きさがどうなってんのよとか、そもそも昔はどういう素材で作ってたのよというツッコミをさせても、どんと構えて受けとめてしまえる懐の深いバカさ。人との性行為を無茶苦茶タブー視しているのに、ちゃんと着ぐるみが機能するようにできているところに、『プロジェクトX』を感じるね。きっと涙ぐましい開発秘話が……などと想像してしまうよ。とにかく、ことごとくバカをまじめにバカに書ききっているところがすばらしい。ハードボイルドとの融合具合もまたよろしい。エンジン全開のエンターテインメント。

 酒井昭伸の訳のせいもあるのかもしれないけれども、とてもプリティな小説でした。惜しむらくは、私が恐竜の姿を、名前だけでイメージできないことだな。かと言って、イラスト紹介なんかがついていたら興醒めだと思うけど。『TOY STORY』のようなCGアニメで見てみたい。『スポーン』のマントみたいなのでも可。

 続編は是非読みたいので、葉書も出したよ。ああ、素敵。

去年の今ごろ……

Feb.27,2002 (Wed)

◎魚柄仁之助『魚柄仁之助の料理帖 あー!もったいない 1食100円、究極のメニュー』光文社カッパ・ブックス(1995)

「あー!もったいない―魚柄仁之助の料理帖 一食100円、窮極のメニュー」 魚柄 仁之助
サイズ: 17cm 発行: 1995/09 価格: ¥816
ISBN4-334-00563-2
『金がなけりゃ、うんと安い材料使ってうまいもの作りゃエエ! 時間がなけりゃ、段取りよく作りゃエエ! ウデが悪けりゃ、頭ひねれば何とかなる! それでも外食に頼ったり、コンビニで弁当買ったりして自分で作らないのはもったいない。』

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魚柄仁之助を検索【bk1/amazon.co.jp/google

 はっきり言って、最近は過食気味。体重的には-1.6kg(参照)で、しかも増加期なので、今のところたいしたことはないんだけれども、顔の輪郭が明らかに丸くなっているし、ズボンをはいた感じからもまずいことは明らか。

 たとえば週末喫茶店に行くと必ず何かケーキを食べずにはおれないし(だから、お菓子類が全く口に合わないスターバックスは、非常に都合のいい喫茶店のはず……なんだが、食べちゃうんだなあ。そして後悔)、今日だって、自家製イカの塩辛のペペロンチーノ(野菜たっぷり)の後に、思わず冷凍しておいたスコーンを1つつまんでしまった。それから、お腹が減っていなくても、時間になったらご飯を食べなければと思ってしまうのも悪い癖だね。

 とりあえず早食いの癖を治せばなんとかなるかもと思わないでもない。歩く方も、週末は鶴見で用事を済ませた後、川崎まで15号線を歩いて、買い物と食事とお茶(&ケーキ)を済ませて、そのまま多摩川を越えて1号線環八沿いで武蔵新田まで歩き、電車で目黒、そこからさらに歩いて恵比寿で妹と待ち合わせたりして、なるべく消費にも勤しむようにしている。

 食べる量はともかくとして、料理への関心が異常に高まっていて、下手すると一日中料理板@2chを見つづけてしまう。……って、普段からそうという気もするが、見ているだけならまだしも、私がお菓子作るなんて、結構異常事態なのだ。まあ、バカ食いする方向じゃなくて、いいんだけどさ。

 そういうわけで、魚柄仁之助に今ごろはまっていたりする。先週一気に5冊借りてきた。きっかけは、魚柄仁之助の食べちゃる!!@asahi.comザルうどん。鳥ハムスープで食べたらうまいのなんの。ちゃんとうどんだ〜なんていうことに感動したのだった。当たり前だが。こないだ冷凍食品半額のときに買った加ト吉の冷凍うどんが無駄になりそうなくらい、簡単であった。何しろ安い。原価は17円(粉代)くらいだよ。感動だなあってことで。

 この本に載っているレシピ(というか、エッセイ)も、無駄なく簡単でおいしそうで、何より楽しそう。ありもので何とかする精神は、非常に正しい。倹約、節約、資源を大切にしましょう。お金がかからないのは素敵、ららら〜。

 ところが、この「お金がかからない」料理には大きな罠が仕掛けられていたのだった。はかせ鍋google検索】である。保温調理【google検索】ができる鍋なんだが、欲しい〜。便利そう〜。と物欲の虫が騒ぐ騒ぐ。肉じゃがやシチューなんかの煮込み料理を作るときに、鍋を火にかけっぱなしでは、ガス代も食うし、出かけられない。が、はかせ鍋は、沸騰数分加熱して、火から下ろし、そのまま置いておくだけで煮込みが出来ちゃう魔法のような鍋なのだ(<魔法瓶)。味は冷める段階で染み込むらしいし、何より荷崩れしにくいし、ビタミンも壊れないし、灰汁もなしで、ガス代も浮いて、いいこと尽くめ。さらに、煮物をしている上に、ザルを渡して、そこに芋を置き、蓋をしておけば、蒸し芋までできてしまうのだ!! なんたる便利さ! ……なんだけどなあ、二万円位する……。高いなあ。シャトルシェフでもいいんだけど。

 しかし、だいたい、よく考えてみれば、私あんまり煮込みしないし(^^;。煮物は楽なんだけれども、根菜類はカロリーが結構高いから、ダイエットメニューにはあまり登場しない。おでんもシチューもポトフも随分やっていない。作り置きもしないから、1人分の料理が持てる熱量ってたかが知れている。そもそも保温調理が活かせる環境ではないんだよな。でも、やってみたい。

 他に、普通の鍋を入れる保温ケースホットクーとか、ほっとクックなんかもある。んだけど、この程度の保温効果なら、手持ちの材料で何とかなるわけで、やってみた【googleで「保温調理 新聞紙」】。

 大根、ごぼう、人参、椎茸、鳥、あげを刻んで出汁に入れ、しょうゆとみりんで調味して、過熱、沸騰させる。電話帳の上に、子供用のタオルケット(洗いやすいから。保温効果は今一つかも)、新聞紙を広げ、鍋を乗っけて、くるみこんで3時間。寒い玄関なのに、充分暖かいからびっくりだ<気をつけないと腐らせそうだが。ちゃんと人参と大根も煮えているから、嬉しい。試食してみたら、大根も人参も、味が染みていて甘くて、うわあ、予想外においしい。これはいい!!

 でも、うちにはまともに蓋がある鍋は圧力鍋だけなのであった。今回も片手のミルクパンに、アルミホイルで落し蓋して、その上にまたアルミホイルをかぶせて使用した。小さな土鍋くらい買ってもいいかなあ。

 週末、来ていた妹との会話。私「どうせ食べるならおいしいものを食べたいしね」妹「そうやね、1日に3回しか食べられへんからな」。……至言。

去年の今ごろ……

Feb.28,2002 (Thu)

保温調理

 メカジキの鎌が半額だった。

 にしても、保温調理は便利便利。うちはコンロが一口しかないので、これまではまず汁物を作り、焼き物なんかを作った後、食べる直前に汁物を温めなおしていた。今日は、チンゲンサイのスープをコンロから下ろして新聞紙でくるみ、フライパンでメカジキをソテーし、サラダを作って、ご飯をよそって、スープ鍋を取り出すと、暖める必要なしで、ちょうどいい加減。ああ、なんでもかんでもくるんでしまえ〜。新聞紙ブラボー!!

 今夜はメカジキのあら煮を仕込んだ。レシピは(株)オーブンと、イサイズ グルメから。大根を保温で下ゆでしながら、メカジキを湯通しするための湯が沸かせたりするのに感動。当然本番煮込みでもくるむのだよ。

去年の今ごろ……
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