ざぼんの皮 1999年 03月


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Mar.3,1999 (Wed)

日野啓三『砂丘が動くように』

 日野啓三『砂丘が動くように』読了。感想は近日中に。

 ん〜、面白かった。こんな内容なら、もっと早く手を出しておくべきだったと後悔しきり。薦められたのは、『ノスタルギガンテス』がらみで、えーっと、『夢の島』あたりを、だったんだっけ? 『砂丘が〜』はたまたまどこかのページ(今探しているのだが、見つからない)で紹介されているのを読んだその日に、図書館で見かけたのでふらりと借りたんだけれども、日野啓三がもっと読みたくなってしまった。

 んで、昼休み。帰りに読む本がなかったので、会社の近所の図書館へ。でも書架を見ても、ないんだよ、日野啓三が。う"ーん、著作の数だって結構あるし、メジャーっつーか、有名な人だし、よくわからんけど、中御所くらいのアレなんだろうから「ない」ってことはないだろうと、検索してみたんだが、これがないんだな。

 大抵のタイトルの複本が区内の図書館10館くらいに所蔵されているのである。まあ、大田区の図書館は16館もあるから、それが回り切らないとしてもだ、いやもう、その図書館には本当に見事に全く1冊も日野啓三の著作がないのだった。TRCで検索すると、46点もあるんだから、これはこれで、結構凄い確率だと思う(大活字本なんかもあるので、実際の点数は30点くらいなのかな?)。芥川賞全集とか、アンソロジーのようなものなら書庫にあるんだけれども。でも、うーん、日野啓三って少なくとも何冊か置いておかないとダメな作家だと思っていたんだけれども(^^;。分館が多すぎるんだよなあと、しみじみ。

 仕方がないので、最近気になっていた本とか、読み逃してしまった本なんかを借りようと思って探すのだが、ないんだなあ、本当に何も。天沢退二郎もないし、芝田勝茂もない、いとうせいこうもないし、池沢夏樹もあるんだけれども分厚いのしかない。きー。池上永一『カジマヤー』とか行ってもいいのかもしれないけれども、確実に分厚いのは今駄目だと思うからパス。

 そこで、手ごろな分厚さだった安部公房を借りることにした。多分、教科書とかで読む以外は初体験なのだった。だが、実はその本が絶筆だと知ったのは、図書館からの帰り道。うーん、初読で絶筆はまずいかも(^^;。せめてきちんと終わっていればいいんだけれども。

 というわけで、今日借りたのは、

  • 『飛ぶ男』安部公房。発行は1994年。

 まだ冒頭だけど、すごくソソりますな。

 とかいいながら、選書がダウナー系だよ>私。

去年の俺様

Mar.6,1999 (Sat)

近況

 っつーか。えーっと、今、メールが不通です。昼頃メールチェックしたら、ソケットエラーとかで受信ができない(接続が駄目で、ログインすらできない)状態。会社のとか、色々アドレスを試したのだが、その時点では唯一接続できた接続もとのケーブルテレビのアドレスも、その後繋がらなくなった。というわけで、多分、ケーブルテレビの不調か? とりあえずWebMailerでメールは読めるには読めるし、送信も出来るわけなんだけれども、なんともかんとも。

 しかも夜になって頭痛。熱っぽいし、風邪っぽい……。明日絶対に買わなければならないものがあるのに〜〜。やらねばならぬこともあるのに〜(;_;)。インターネットで選ぶ 全日本小説大賞 1999も投票しなきゃなのに〜。締切りは3/7ってもう今日じゃん!! あー、とにかく明日のために、今日は寝ます。

 ちなみに今読んでいるのは、天童荒太『永遠の仔』。木曜日図書館に予約したら、金曜日に来ました(笑)。

去年の俺様

Mar.7,1999 (Sun)

近況

 メール不通状態が続く……。なぜ?(--; WebMailerで出すと化けるって言われるし(;_;)。どないせいっちゅうねん!!

インターネットで選ぶ 全日本小説大賞 1999

 遅れ馳せながら、最終日にやっと投票しました(^^;。今年は何とか、国内は10作埋めることができたぞ〜。実は今日図書館で佐藤正午『Y』を借りてきて、このために読み切ったりもしたんですが(;_;)。

 投票したのは


の10作。

海外は


の3作のみ

 点数は秘密だ! つーか、覚えてないよう!!(笑)

 発表が楽しみなり〜。投票遅れてスマンです(;_;)。

上下の問題

 10時間以上爆睡した結果、頭痛は解消。要するに私は健康なのだ。……最近ラーメン食いすぎて、腹に肉が付いてきましたが……。ラーメンはしばらくなしにしよう(--;。
#大井町ののりやの豚飯も食べられたしね(^-^)。さすがにラーメンと一緒はきつかったが……。でも滅多に食べられないんだもん!! 金曜日の19時過ぎでも食べられたのは、やはり嵐のせい?(^^;

 というわけで、今日は11時起床。でかけなきゃいけないのに、寒い上に雨と来ている。あまり気が進まないので、だらだらとしていたら(『ナイトスクープ』とか『新婚さんいらっしゃい』とか見ていると、勝手に時間は進むのだ)、結局1時半になってしまった(--;。とりあえず図書館に寄ってから、電車に乗ることにする。

 私がいつも部屋から通っている図書館は、隣の駅の近くということになっている。いつもは自転車で行くんだけれども、雨だし、歩いても15分程度なので、今日は徒歩。図書館で予約していた本を借りて、図書館の最寄り駅へ行くことにした。一応位置関係は分かっているつもりなのだが、不安なので、図書館員さんに道を聞いておくことにする。

「図書館を出て、道を左に行ってください。そうすると十字路があるので、そこを上に行ってください」

 と言われた。……。上? 私の地元では、「上」とはすなわち北を指す。北側に山があるので、文字どおり「上」なんだけれども、うーん。丘でもあるのだろうか?

「上ってどっちですか?」
「上です。ずっと、行ってください。そうすると交番がありますから、その脇です」

 どうも要領を得ない。なんなんだろう、「ずっと」って? 

 でもまあ、多分「まっすぐ」のことなんだろう、と勝手に解釈し、礼を言って、図書館を出た。それがまちがい。

 言われた通りに図書館を出て左に。真っ直ぐ行くと、信号のある十字路に出た。ここを「上に」「ずっと」行かねばならないんだが、見たところ、特に勾配があるようにも思えないので、とりあえず真っ直ぐ行くことにする。と、電車の音が聞こえた。見ると、足元の橋の下が切り通しの線路になっていて、電車がちょうど走っていくところだった。駅はどちらの方角だろうと、線路の先を見渡してみるが、見える範囲に駅はない。後ろ側にも、ない。……、あれ?

 よく分からないが、線路沿いに歩けば駅はあるに決まっていると、なんとなく左に歩き出した。だが、行けども行けども駅はなく、そのうち大きな通りに出てしまった。うーん、これはまずいぞ(笑)。人に聞こうにも、雨だし、あまりいない。

 しばらく大通り沿いに進んで、通りがかった中学生らしい女の子二人に道を聞いた。で、彼女たちの言によると、さっき私が見た線路は、私が目指す駅とは全く別の路線であることが判明(笑)。しかも目指す駅は説明しづらい場所にあるらしい(そんなに遠くまで逸れていたんかい!?)。

 もうここは原点に返れだ! と、また十字路まで戻ることにした。そこでまた孫を連れたおじいちゃんに道を聞くと、どうも、あの十字路を右に曲がるのが正解だったらしい(笑)。あのー、右って上なんですか?? 皇族とかが住んでいたりするのか知らん? どうも釈然としないながらも、やっと駅に辿り着けた。ふー。

 上下はちゃんと確かめないとね(--;。

佐藤正午『Y』

 用事を済まして(業務連絡:ブツ(三千円相当)は購入しました(笑))、部屋の近所のドトールにしけこんで(笑)、借りてきたばかりの『Y』を一気読み。当然インターネットで選ぶ 全日本小説大賞 1999合わせである。

 2時間弱で読み終えたんだが(私にしては凄いスピード)、急いだせいもあってか、印象がない。困った。

 でも、一つ、なんとなく『スキップ』がちょ〜〜っとだけ、分かったような気がしたぞ! って結び付けて考えんなよとは自分でも思っているんですが(反省)。

 両方とも40代がターニングポイントになるんだけれども、どうもその40代という年齢が怪しいらしい(笑)。『Y』では、18年前密かに思いを寄せていた女性を、自分のせいで事故にあわせてしまったと悔やむ40代の男性が、18年前のあの時に戻って人生をやり直すお話なんだが、うーん、なんだかなあ。

 気になったのは、当の40代の男性のそれまでの人生というのが、全く書かれていないということ。いや、キーワードとして彼の前の人生で深く関わった人物というのが登場するんだけれども、それもあくまでも「キーワード」でしかないし、とにかく何も語られていないに等しいのだった。

 まあ、一度目の人生は失敗だったといって、書く必要はなかったと言ってしまえばそれで済むんだけれども、そういうもん? 結果的に失ったものへの寂寥くらい書けばちょっとは深みが増しそうな気がするのに(人生が変ったことによって、何を手に入れ、何を喪失したのかを書かないと、この手の話は駄目だと思うんだが)、当然の如く触れられないのだ。どうしても、『スキップ』で、なかったもの、こだわらなくていいもの、誰からも顧みられないものとして、最初から全く著者に触れられさえしない「あのお方」に重なってしまう。うーん。

 一方、もう一人登場する同級生だった男性は、彼によって塗り替えられてしまった人生をとにかく悔いいるのみなのだ。ひたすら悔いている。嫌だ嫌だといっている。うーん、なるほど。

 40代というと、ちょうど平均寿命を1とした場合、人生のほぼ半分なわけで、それまでの人生を振り返っては悔い、これからの人生を見通しては失望したりする歳なのかもしれない。この二つの小説にとっては。だから、別にそれまで歩んできた人生は「どうでもいい」「書かなくてもいい」で処理してしまうんだろうか、著者は。

 まあ、『Y』はまるっきり後ろ向き小説で、その後ろ向きであることをテーマとしていて、当然後ろ向きであることに自覚的だからいいんだけれども、全く後ろ向きであることに自覚的でない『スキップ』は、『Y』の千倍はタチが悪いような気がする。というか、これを前向きな小説だなんて、キャット空中三回転しても読めませんよ、私には。

 というわけで、その他の図書館で借りてきた本。

 

  • 天童荒太『永遠の仔』上下
  • 日野啓三『夢の島』

 近く、北村薫『水に眠る』を読む予定。いや、なんとなく。

去年の俺様

Mar.8,1999 (Mon)

安部公房『飛ぶ男』

 『飛ぶ男』……モロ途中やんけ〜〜〜(~^T)g!!!!

斜断機

 って、実名になるんですか>タニグチリウイチさんちの19999.3.8参照。って、嗚呼、新聞の未読の山がアアアアアア(;_;)。日曜日新聞代がっぽり取られたんだから、その分はよまなければねえ(;_;)。

 今、私は産経新聞を朝夕共とっている。大学入ってから(寮で一人だけ、新聞を取っていた私は奇特人)朝刊のみで通してきたんだけどねえ。だいたい新聞は会社で見ることができるから、情報としては別にいらんのだ>夕刊。が、なぜ朝夕刊共取ることになったかというと、今回Webから注文したからなんですわな(--;。川崎に越した時にフリーダイヤルで申し込んでも、全く配達されず、結局近くの販売店の電話番号を聞き出して自分で電話したという経験があったので、今回はWebにしたのだった。ところが、Webの購読申し込みフォームには「朝刊のみ」という選択肢がない! さりとて、電話するのも面倒だし、まあ、夕刊もおもしろいしね、と思って取ったんだが、全然読めないよ(;_;)。朝刊すら貯まってきているこの現状……。駄目だよう。

 なぜ私がそこまでして産経にこだわるかというと(大学時代も寮に産経が入っていなかったので、自分で取ったのだ)、書評の量が多いからですな。他紙に比べると、掲載頻度、掲載数、ジャンルの幅とも最高だと思う。週3、4日載っているし、いわゆるオカタイ本以外の本もかなり含まれている。会社で見ている読売の書評に比べると、ダンチに面白くて、お気に入りなのだった。だいたい、重松清『ビフォア・ラン』(ベストセラーズ版)川島誠も産経新聞で出会ったんだから。

 しかしまあ、重松清や、川島誠が載っていた頃の産経新聞書評は面白かった。月〜土曜日の夕刊に必ず1面の書評があり、加えて日曜日には2面の書評があったと記憶している。とにかく毎日書評が読めたのだ。それも曜日によって、「経済」「政治」「エンターテインメント」「文庫」「児童書」などそれぞれに一面ずつあてられていたんだから、いやもう、毎日ウハウハであったことよ。

 一時期、水曜日の「文庫」面の片隅に「ジュニア文庫」欄が設けられていたことがあった。まあ粗筋中心の簡単な紹介程度の当たり障りのないコーナーだったんだが、それがある日突然「キャラクターに魅力がなく、ストーリーにも説得力がない」などという辛口書評に変わった時には驚いた。えーっと、多分91年頃のこと。当時、既にジュニア文庫は全く読んでいなかった私だが、これにはバカウケ。「言っちゃいかんだろう」みたいなところまでずけずけと新聞で評してしまう物言いに、ハマリまくった。だが、それも3度ほどで元のただの粗筋紹介に戻ってしまった。残念がっていたところが、今度はしばらくすると、「ジュニア文庫」欄自体が突然「児童書」の日に引っ越してしまったりして、野次馬根性をかきたてられたものだ。

 その後、書評がリニューアルと称して、朝刊に移動、紙面も大幅縮小したのが、私の大学入学と同時、1993年のこと。経済的には助かったけどね。返す返すも残念。

 うん、「斜断機」も笑わしてもらってたけどね(^^;。特に内ゲバ話が良かったんだけどなあ。一旦休載して、朝刊に移ってから、愚痴みたいなものになってしまって、殆ど読まなくなってしまった。

 でも、斜断機はもうどうでもいいから、書評を以前のペースに戻してくれ〜(切実)。

去年の俺様
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